SNSで自分を最大限に生かす

MEDIA

SNSで自分を最大限に生かす

2016年04月08日

 ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)はビジネスのご縁を運んでくると前回書きました。もちろんこのパワーはすごいですが、SNSの真価は、個人に大きな変化をもたらすことだと思います。  

 「いいね!」ボタンを使ってみると分かりますが、実はいい投稿じゃないと友人の投稿でもそれを押さないことに気付きます。押す・押さない、そのことだけでも、自分の価値観、考え方、すべてが関わっているのです。自分が共鳴する内容は何か、だれの考え方が好きなのか、分かってくる。これって、すごいことではありませんか。また、書くことで、その内容に見合った生き方を自分はしているのか、検証することになります。 


■自分のブランドをつくる

  
 人生を楽しくしようとしている人が私は好きです。そういう姿勢をきちんと持っている人は投稿に一貫性がある。それがその人のブランドだと分かります。笑顔について語る人であれば、「今日彼女は笑顔について何を書いているのかな」と、つい投稿を見たくなります。  

 私は「朝が来た。朝が来たら馬英華!」というブランドを築いている意識で投稿を続けています。  

 人生は1回しかないのです。病気もなく、頭脳明晰(めいせき)で仕事も旺盛にできる年月は、案外短い。こういうすばらしいツールを使って、自分を最大限に生かすチャレンジをしているところだと思っています。  

 私には、洋服や靴についてアドバイスをしてくれるコーディネーターがいます。その方とはフェイスブックで知り合いました。今年の目標の一つとして、自分らしいファッションをすると掲げたので、その知識をプロに借りようと決めていました。自分にないものを、プロの知見を生かして自分のものにできれば最高です。  

 手持ちの洋服を撮影して送って、そのコンビネーションが私に似合っているかどうか、助言をいただいています。仕事で会う人を思い浮かべながら、慎重に洋服を選んでいますが、「今日は大事な商談に臨むからこれ」と思って用意した服が、コーディネーターから違う組み合わせにした方がいいと言われることもあります。ありがたいことです。  

 SNSはなりたい自分を見極め、変革を起こす触媒なのです。 


■潜在意識を引き出す

  
 自分の内なる声があっても、気付かないことがあります。それをだれかが書き、自分が無意識でいたことが形として目に入ると、思わぬ自分の姿が見えることもあります。  

 あるとき、主婦だという人からコメントをもらいました。夢を持っていないけど、馬さんの投稿を見て自分の夢が何かを考えますと言われました。私のメッセージで一人の人間に考えるきっかけを与えられたと分かり、やりがいを感じています。  

 こんなこともありました。病気の女性から悩みを聞いてほしいと助けを求めるメッセージが来ました。死んでしまいたいというのです。経済状況が悪化し、夫婦関係も破綻し、病にかかってしまったそうです。医療的なアドバイスはできないので、慎重に話をうかがいました。  

 友達の投稿に付けた私のコメントが心温まる内容だったので、私を探して投稿を読んでくださったそうです。なんとか考え直して、生きる元気を出してほしいと、いろいろメッセージを交わしました。お子さんが大好きだというから、彼らが悲しむようなことはしないで、彼らのために、生きてくださいとお伝えしました。その後、いくらか落ち着き、子供たちのために気持ちを切り替えるという言葉が返ってきました。心からほっとしました。  

 夢などないと思っていた人も、生きたくないと考えていた人も、私の投稿を見て、心の奥に持っていた潜在意識が表出したのでしょう。SNSは、自分の内なる声を聞くきっかけになる場所、助けを求めれば与えられる場所。そして人から善意や愛を受ければ、今度はそれをお返ししたいと一歩を踏み出せるかもしれません。そういう交流が生まれるのはうれしいことです。  

 後者の女性には、フェイスブックに、きれいなお花の写真を付けて一言、心が明るくなるような投稿をするよう勧めました。1人来て2人来て、そのうちたくさんファンがついてくれます。こうした人たちがいつしか自分を応援してくれます。  

 私は、毎朝投稿すると、たくさん「いいね!」やコメントをいただきます。そのことに励まされ、自分の生活にいい影響が生まれていることを実感します。今、私には4000人を超える友人がいます。こういうご縁を得たことに本当に感謝しています。  

 試す前に一言。SNSは「自分のすべてを与える」という精神でいきましょう。最初から見返りを望んでいる人は、すぐ読者に見抜かれます。  

 フェイスブックに来たら、私を探してください。友達申請、お待ちしています。


読者からのコメント


泉野普久さん、60歳代男性
一対一のコミュニケーションもままならないのに、4000人の心に届けられるっていうのはSNSという機能に称賛ですね。媒体は媒体として、この文章を読んでいても明るさが人を励ますものだと、実は馬さんがとてつもない人だと思い知るばかりです。日本人よりも文章がうまい。どんどんうまくなってる。明るさととともにひるまない強さと、いつも人生の歓喜にあふれてる。こうして読ませていただき本当にありがたいです。いいね。